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さよならアメリカ、さよならニッポン

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画廊沖縄のお知らせが届いた。日米安保改訂50年企画森口豁展-さよならアメリカ-
2010年5月15日-30日 11:00-18:00
(期間中、月曜日定休日)
15日は夕方18時からオープニングとアーティストトークも予定されているそうだ。その時期、沖縄には沢山の人たちが「平和行進」で来県しているだろうし、翌5月16日には普天間基地を人間の鎖で包囲する企画も予定されている。森口さんの仕事を知る多くの人たちが駆けつけるだろう。
 ところで、この展示案内には、=安保-Friendship=というシリーズタイトル(なのかコピーなのかわからない)が付いていて、どこか釈然としない。もちろんアイロニーなのだけれど。案内の葉書に採用された写真は「中城城に立つ自衛隊」と題された1966年の写真。そしてタイトルは「さよならアメリカ」。そうか。「さよならニッポン」のことに言及していない。
 「さよならアメリカ」は、アメリカへの訣別の辞ではなく、入れ替わりにやってくる日本をどう眼差すか、その不安定な心象を表しているのだと思う。「祖国」や「帰る」という修辞を繰り返し疑いながら、日本にどのように再び包摂されるのかが、厳しく問われた局面だったからだ。Friendshipなどというエセ臭い語との醜悪な組み合わせによらずとも、安保に対する不信感が充満し、「さよならニッポン」の思想を鮮やかに胚胎した局面だったはずだ。
 だがそれは、ミナマデイウナ的当然の了解事項では、実はなかったのだ、今日に至ってなお。という茫漠とした不安をかき立てる、そのような葉書である。

1972年頃、狭山のハイドパークあたりでは、アメリカにも日本にもふぃっと訣別できる軽やかさがゆるされていたのかな、と思う。いや、これもまた、アイロニーではあるか。