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空から見る高江オスプレイパッド計画

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やんばる東村高江の現状blogにはGoogleマップへのリンクがある。現在、北部訓練場に点在する22個のヘリパッド、SACO合意で条件づけられ2006年に発表された、要するにオスプレイパッド6個を確認できる。
こうして空から見ながら「合意してない」的問題構成を、ごく当たり前に考えてみる。
0)まもなく4年になろうとする座り込み直接行動のあいだに、かろうじて情報公開で得られた内容、また辺野古の新基地建設反対運動が明かにしてきた情報を総合すれば、計画はヘリの着陸帯ではなく、オスプレイパッドの建設計画であることは明白。
1)予定地N4の2個のオスプレイパッドは、集落に最も近い。
2)予定地N4は現状ではLZ-17(Landing Zone=着陸帯)だが、22個あるLZの中で、最も広く、V字型に長く拡がっている。2個のN4は、このV字のそれぞれの延長上に予定されている。滑走も可能なオスプレイパッドへの改造に、最も魅力的だったということか。集落に近かろうが、米軍はぜひともここにオスプレイパッドを造りたがったのか。防衛省・日本政府は住民の側に立つことなく、ろくに交渉もせず、決定したのか。交渉過程の議事録の公開を日米政府が拒んでいる。
3)今日2月1日の工事強行で、N4予定地内からは「チェーンソー」の音が聞こえたとのこと。伐採が始まっている。ちょっと待て!防衛局の自分勝手なエセアセスで、貴重植物の移植を自ら約束し、その結果の報告が県議会軍特委でも求められていたが、回答があったと聞いたことがない。貴重植物、どうなったの?枯れ果てたんじゃないのか?自分勝手エセアセスで約束したことすら、履行できていない。県庁・県議会は愚弄されているではないか。追求すべきではないか。
4)N1の2個、Gの予定地は、全く手つかずの森のど真ん中にあることがよく分かる。なぜ、これまで手を付けていなかった森を切り拓くのか、環境への負荷は取り返しのつかないほど深刻。
5)N1予定地まで、県道(座り込みテント、工事用ゲートが付けられた場所)からつながる山道は、大人が一人ようやく通れる幅の細い道。ところによりけものみちと言ってよい。途中には崖や大きく深い水たまりなどもあるらしい。国会での質問に対して、4トントラックで700台ぶんの砕石を敷いて重機を通す作業道を整備すると言っていた。その作業が、この年末から始まったN1テントでの作業強行の内容。この作業道が通れば、山の中腹にあるN1の2個だけでなく、その先のG、H地区の工事が可能となる。防衛局は自分勝手にエセアセスをやったとうそぶくくせに、この作業道の整備をエセアセスにすら含めていない。トラックが通行できる幅の砕石の道が、木々に覆われた山を切り裂く。
6)G予定地は、さらに深い森のなかにある。工事用の舗装道を海水揚水発電所からGまで整備する計画になっている。また宇嘉川河口地帯と水域を米軍が演習地として手に入れたことは、SACOで実現したわずかな例のひとつだが、その宇嘉川河口からGまで、歩行訓練ルートの整備も計画されている。これもエセアセスには含まれない。これも手つかずの森を切り裂く計画で、森林破壊は深刻。
7)H予定地は、これまた、わざわざ「やんばる海水揚水発電所」からすぐの場所にある。発電所の貯水池建設の掘削で出た土砂を埋め戻した場所が空からもよく見える森の育っていないグリーンの部分だが、そこを流用するわけでもなく、森を切り拓く計画。なんで?
8)作業道とオスプレイパッド建設の切土盛土が、新川川、宇嘉川の水系へどのような影響を与えるのか未知数。赤土の流出は必至か。手つかずの森に手を付けるとは、手つかずの海を破壊することでもある。
9)そもそも無障害帯を含む直径75メートルのパッドは国のアセス法では対象外というが、環境に与える負荷を考えるならば、新設6個を総合した全体像として環境へ与える影響を考えるべきではないのか。航空機は着陸帯の上のみを飛ぶのではない。当然、複数の着陸帯と、県内のその他の海兵隊航空施設との間を縦横無尽に飛行する、面としてのアセスメントこそが必要なはず。
10)そもそも無障害帯を含めた直径75メートルのパッドの仕様は、現在のヘリパッドと大きく異なる。平らに整地して手を入れる。現在使っているヘリのための用途とはサイズも仕様も違うことは明か。
11)こうして見ると、高江区近隣では県道70号線より海側は訓練場として提供されているとはいえ、これまでヘリパッド含めて特段の海兵隊訓練施設が作られていたわけではない、いわば残されたサンクチュアリだった、そこに手を付けようとしているように見える。宇嘉川河口水域を上陸訓練用に手に入れたこととの深い連関。
12)それほどまでに必要な施設なら、どうしてオスプレイパッドと表明して建設しないのか。どうして米海兵隊のイニシアティヴで工事しないのか。北部訓練場については、過去の反基地運動で、米軍は苦い失敗を重ねている。1970-71年の安田の実弾演習も、1987-88年の安波のハリアーパッド建設も、国頭村の反対闘争で計画断念を余儀なくされた。建設の責任主体が日本政府であり、「負担軽減」という名目を組み合わせれば、開発中の不安定機種が実用化されるころまでには、沖縄配備を前提とした演習施設も出来ていると見通したのか。想像するしかないけれど。
13)ていうか、オスプレイは、堕ちる。原因も不明のまま、堕ちる。
14)ていうか、防衛局は、事故があっても米軍に対処できない無能集団。国は飛行差し止めもできない対米追従の植民属国。痛い。
15)交渉術に長けていると過信する政治家やリアリストを気取る学者にありがちな間違いは、N4は集落に近いのでせめてここだけでも計画見直しを実現できれば、という、交渉のベースの誤設定だ。こうして見れば、どのひとつを建設することも、認めることは不可能。オスプレイ配備を認めないならば、オスプレイパッドは不要。税金を使って稀有の自然環境を破壊することに見合うだけの天秤にかけられる価値はない。海兵隊の縮小、オスプレイ計画の見直しが米本国で言われているならば、なおさら。いったん破壊された自然環境は修復不可能に近い。交渉に値するものがあるとすれば、それは、「これ以上、根拠のないオスプレイパッド建設を強行するならば、北部訓練場の無条件全面返還に向けた運動を始めるぞ」ということだろう。
16)高江は高江に固有の問題構成のなかにある。辺野古の新基地建設と協働しながら運動を進めるとはいえ、別個の問題として取り扱われなければならない。辺野古の工事強行の予兆として、あるいは、辺野古への賛否の交渉カードとして見なすような姿勢は、厳に慎むべき。
17)空から見ても判らない問題構成、つまりSLAPP裁判のことについては日を改めて要点をまとめてみたい。

さて、皆さんはどの項目をつかって抗議しますか。ご利用下さい。