« 6月11日(木)「辺野古新基地建設阻止に向けての討論会」 | Main | 6月27日環境ネット総会と記念講演@沖大 »

6月7日・13日は佐喜真で写真をめぐるあれこれ

20090527015556.jpg日常なにかが足りないなー、という気分のときは。
若いアタシはいったい何を考えているのか、と考え込んだときは。
「そうだ!」と閃く瞬間を捉える写真家たちに会いにGO!GO!&GO!

■佐喜真美術館・比嘉豊光写真展関連イベント
>6月7日(日)14:00より
 シンポジウム
「若い写真家は何を考えているのかin沖縄」
 親泊健・豊里友行・仲宗根香織・タイラジュン
 コーディネーター土屋誠一
 ※沖縄の注目写真雑誌『LP』最新号は山城知佳子特集!見逃せません。

>6月13日(土)15:00より
 第1部シンポジウム
「赤いゴーヤー」からいま・沖縄を視る
 東松照明・土屋誠一・比嘉豊光

 第2部詩の朗読
 川満信一・中里友豪・高良勉
※以下、第2部詩の朗読について追記あり。

【詩の朗読会 ご案内】
第1部シンポジウム(東松照明・比嘉豊光・土屋誠一)終了後
(5時ごろを予定)

ひきつづき第2部として、詩の朗読会を開催します。
沖縄現代詩に画期を拓いた詩人たちが登場!
精神の永久革命家・川満信一、
沈黙の疼きに耳を澄ませる・中里友豪、
うるまネシアの新たな神話創造者・高良勉。
三人の詩人が、写真家・比嘉豊光の仕事に敬意を表し、
沖縄戦や〈復帰〉をテーマにした詩、そして島クトゥバで書いた詩を
みずから朗読します。

《写真とは詩とともに、詩のように、〈瞬間の王〉である》(仲里効)
沖縄の復帰前後を捉えた「赤いゴーヤー」の写真群が、時を経てあらたに立ち上
がる
とき、
一行の詩もまた写真のように、写真とともに、〈瞬間〉を生き直す——
詩人の身体からはなたれたことばは、はたしてどこまで届くだろうか。
どうぞ、この〈瞬間〉にお立会いください。


★参加詩人のプロフィール
◎川満信一(かわみつ・しんいち)
1932年、宮古島生まれ。琉球大学卒。在学中、『琉大文学』の編集に携わり、
沖縄タイムス社入社後は、『新沖縄文学』の編集にも関わった。主な著作に『川
満信一詩集』(77年)、『沖縄・根からの問い』(77年)、『沖縄・自立と共生
の思想』(87年)など。現在、個人誌『カオスの貌』を精力的に刊行。

◎中里友豪(なかざと・ゆうごう)
1936年、那覇市生まれ。琉球大学卒。演劇集団「創造」団員、詩誌『EKE』
同人。詩集に『コザ・吃音のバラード』(84年)、『任意の夜』(86年)、『遠
い風』(98年、山之口貘賞)、詩画集『トスカーナへの旅』(02年)など。戯曲
『越境者』(00年)で沖縄市戯曲賞を受賞。

◎高良勉(たから・べん)
1949年、玉城村生まれ。静岡大学卒、国立フィリピン大学大学院に留学。詩
誌『KANA』主宰。主な詩集に『夢の起源』(78年)、『岬』(84年、山之口貘賞)
などの多数、評論に『琉球弧の発信』(96年)『ぼくは文明を悲しんだ——沖縄
詩人 山之口貘の世界』(97年)など多数。


★参加詩人の詩、断章ご紹介

おお おまえのいじけた足どりと歌声は
どんな私刑よりも耐えがたい
幻の祖国などどこにもないから
幻の海深く沈もう そして激しい渦巻になろう
船も鯨も寄せつけぬ龍巻となろう

奔流するとみせかけては
簡易水道の蛇口から滴り落ちる
“空道”の慣いよ
おまえの引きずる時間の屍を葬るために
ぼくの中のあらゆる水道管はぶち壊される
叛乱の妄想は深夜の窓に熟れ
襲撃の拠点に鮮やかな朱の×印はふえていく
明ければまた それらの建物や風景の傍らを
恥辱とむなしさに伏せて歩むだろう
それでも島よ
おまえの恥部には朱の×印を刻み続ける
  ——川満信一「島(㈼)」より


記憶の風化に耐えて
沈黙の深淵にモリの形で降りていけ
摩文仁は超えなければならぬ
摩文仁を歌うな
歌うことで安心するな
夥しい沈黙と拮抗しあえるほどに
おのれの沈黙を測るときだ
はるかな闇の奥
疼くことばの棘
しのびよる禍禍しい足音の前で
ことばは石のヒンプンのように
直立することができるか

沈黙の渚で沈黙を凝視め
くりかえす海鳴りの彼方に
未生のことばをひそかに待つ
帰らざる血ぬられた日々の亀裂のなかで
祀られた死者は美しいか
  ——中里友豪「沈黙の渚」より


姥は 夕暮れの庭で
衰えた耳に呼びだしの声を聞いた
姥は今 悠久の石畳の上を
ころげるように疾走する
姥の額に油汗がにじむ
汗は石となって額を割る
姥の背後で
榕樹が一斉に鳴る
嵐の先ぶれ・蜂起の先ぶれ
受話器の向うで
姥の息はせわしい
「もし、もし」
「今年もまた帰りません」
姥の一瞬の幻想は
振り乱れた白髪のように
崩れて無限に拡散する
  ——高良勉「老樹騒乱」より

◇ 佐喜眞美術館
◇ TEL 098-893-5737 FAX 098-893-6948
◇ http://sakima.jp/
◇ メール info@sakima.jp
◇ 〒901-2204 沖縄県宜野湾市上原358
◇ 開館時間 9:30-17:00 (火曜休館)