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DeMusik Inter.から抗議声明


日本政府による辺野古への海上自衛隊派遣と「環境現況調査」に強く抗議する!

                             DeMusik Inter.

 米海兵隊普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設問題で、那覇防衛施設
局が、同沿岸部での本格的な海域調査に着手しました。そして日本政府は、この「環
境現況調査」を強制的に実施するために、根拠も必然性も無いまま、海上自衛隊の隊
員と軍艦(海自最大級の掃海母艦)を派遣しました。また、この調査自体、環境アセ
スメント法を無視して行なわれたものです。わたしたちは、まず、この二点につい
て、政府に強く抗議します。

 今回の政府による自衛隊の派遣は、「自衛隊」が、他ならぬ「自国民」を威嚇した
り、制圧するものとして動員されたという前代未聞の暴挙であるだけでなく、昨今の
「憲法改正」を経て構想されているであろう「新日本軍」の性質を予告した事態とし
て、深刻な憂慮と危機感を持っています。

 沖縄では周知のように、第二次大戦において、米軍の攻撃のみならず、日本軍兵士
も民間人を圧迫、銃口さえ向け、少なからぬ惨劇が起こったことが今も記憶されてい
ます。しかも、今回の自衛艦の派遣が、「教科書検定」で「集団自決」の記述から
<日本軍が>という主語を消去させたという一件に引き続いて行なわれたことから
も、これが単なる技術的派遣ではなく、威圧・脅迫を目的とした攻撃的行動であるこ
とは一目瞭然であり、大きな驚きと怒りを禁じ得ません。

 そもそも基地の県内移設ということ自体、沖縄への基地の一極集中という、もとも
とある「格差」を解消するのではなく、積極的に広げて行く方向を持つ政策だといえ
ます。
 しかしまた、米軍再編の流れのなか、基地を縮小・撤退させるのではなく、沖縄の
「負担軽減」に名を借りて、巨費を投じ、アメとムチを使って、全国各地に分散させ
ようとする現政権の動向を見るならば、今回、辺野古で起ったことは、沖縄の人々だ
けでなく、広く日本全土の人々の未来を予感させる事態であるともいえます。

 沖縄では、昨年の九月に、キャンプ・シュワブ・ゲート前で、身を挺して平和を守
ろうとする者への不当な逮捕拘束という弾圧がありました。その際、わたしたちは
「イスラエルの軍事車輌の前に立ちはだかってひき殺されたNGOの女性は、明日の
私たちの姿かもしれないのです。」という抗議の声明を出しました。今回は、まさ
に、その事態が大手を振って露骨に襲いかかってきていると感じています。

 そのような意味でも、マスコミ報道の多くが、市民の側に立つのではなく、政府の
広報のような報道を流していること、…例えば、徹底した非暴力にもとづいた市民グ
ループを「反対派」とレッテル張りし、政府側へのツッコミはほとんど見られず、圧
倒的な非対称的弱者にもかかわららず、市民側の揚げ足取りにのみ汲々としているこ
と…、などに深刻な不信感を抱かずにはおれません。逆説的に言うなら、社会の木鐸
たる使命を忘れたマスコミが語らない領域にこそ、真にリアルで、新しい関係の萌芽
があるといえるでしょう。
 非暴力に徹しながら、思わぬ方向に抜け駆けていく新しい関係を信じ、今こそ想像
力を働かし、小さな声こそ大胆にあげようではありませんか!
 
 繰り返しになりますが、そもそも基地建設事業が不明確なまま行なわれた不法な調
査に、必然性も根拠もないまま海上自衛隊を派遣し、威圧的に調査を実施した政府の
暴挙、そして批判に対する非論理的な居直りは、法治主義・民主主義を全く愚弄する
ものであり、決して許すことはできません。環境現況調査を中止し、専門家、環境保
護団体、地元住民への打診が不可欠である環境アセスメント法の原則にのっとった手
続きを取ることを要求します。
 多くの方の賛同を呼びかけます。  
              (DeMusik Inter.<文責:大熊ワタル、本山謙二>)